愛媛県西宇和みかんの特長、産地、品種について青果部長が語る!

皆さんこんにちは!青果専門店「とっておきや」の最年長青果担当の杉本(66歳)です。

今日はみかんの中でもとくに注目していただきたい産地である愛媛県西宇和のみかんについて詳しく深~くお話しします。西宇和のみかんの特長、どんな品種があるのか、市場での評価等々の情報満載です。

私はもう長年何度も現地を訪問しております。産地訪問時の写真や動画もたくさん掲載いたしますね!

愛媛県西宇和みかんの特長、産地、品種について青果部長が語る!

愛媛県西宇和のみかんは市場評価が高い!

超ブランド産地「JAにしうわ」さん

西宇和みかんについて_木なりイメージ

愛媛県内の八幡浜市や西予市を中心とした農協「JAにしうわ」さんは、みかんの超ブランド産地と云えるのではないでしょうか。

我々の様な青果の販売を担当する者にとって、JAにしうわのみかんを売ると云う事は、その担当店舗の店格を表す程と云われている位の産地なんです。

とくに私の様に、長年百貨店で青果の専門店などをマネージメントしていた者にとっては、西宇和みかんの存在価値はとても高いところにあります。

なんと初競り一玉25,000円のみかん!

2018年11月の初旬に、待望のJAにしうわの早生みかん(宮川早生)の初入荷が有りました。みなさんもニュースなどでご存知かもしれませんが、化粧箱に12玉入った早生みかんの初競り価格がなんと、なんと300,000円でした!

一箱に12玉ですから、一玉当たりが25,000円という驚きのお値段です。

聞くところによると、JAの担当者さんがと有る共選場でセンサーチェックされた最高ランクのみかんを幾つも幾つも手に取って、着色、形状、感触から最高級品だけを選び出したものだそうです。実際、触っただけでも普通のみかんとは全く違ったそうですよ。

ちなみに、2017年も同様に300,000円でした。

○マ」のシールが目印のJAにしうわ真穴共選のみかん

西宇和みかんについて_真穴共選

JAにしうわは10つの共選場から成り立っています。なかでもみかんで個人的にイチオシであるのが真穴共選のみかんです。

真穴共選のみかんは一玉一玉に赤い「○マ」のシールが貼ってありますので、ぜひ注目してみてくださいね。うちのスタッフの間でも、社内でみかんを食べる時はこの「○マ」のシールが付いているみかんを先に手に取るスタッフがいるほどです。

※ちなみに、超小玉のSSサイズについては、真穴共選のトップランクの品種「ひなの里」でも「○マ」のシールは貼っていないようです。玉のサイズが小さいからでしょうか…?

青果業界の人も贈答品につかう西宇和みかん

西宇和みかん_ひなの里

西宇和のみかんがどれほど美味いかと云うと、青果業界に長年身を置く青果担当者が贈答品としてつかうほどに美味しいみかんと云えばこの魅力が伝わるでしょうか。

先日、お世話になっているとある方からJAにしうわのSSサイズのみかんが贈り物として我が家に届きました。(その節はどうもありがとうございます)

そのみかんこそがJAにしうわの真穴共選産みかん「ひなの里でした。

「ひなの里」は、高品質のみかんを多く生産する真穴共選の中のトップランクのみかんで、市場でも大人気のみかんです。入荷量が少ない時は購入希望の業者(仲卸、小売業者を含め)も欲しい数が取れず、少しずつ割り振りで入荷する場合も有るほどの大人気商品なのです!

とっておきのみかんを贈って頂きありがとうございます。

我が家でも大人気で、届いて3日目には半分以上無くなってしまいました。SSサイズだと5kg箱に約60個位入っているので、結構な量が入っているのですが…

西宇和みかん_杉本家

それがもうアッという間に底が見えるほど食べてしまいました!(@_@)

SSサイズは確かに小粒なのでついつい一度に3玉位はペロッと食べてしまいます。

我が家は4人家族で、娘が2人いますが、日頃はあまり果実を面倒くさがって食べない面々が私がいない間にカミさんと3人でバクバク食べている様です。

ちなみに、私は家族が寝静まった深夜にコッソリ隠れる様にして食べています…。

産地の愛媛県西宇和郡とはどんな地域

愛媛県西宇和郡は日本地図のどこの位置

愛媛県西宇和郡は、日本地図でいうと上記の地図の赤い線で囲まれた部分が該当します。この地図をご覧いただくと一目瞭然ですね。四国のはじっこ、周囲を海に囲まれた地域なのです。

これは美味しいみかんが育つ重要なポイントですよ!

西宇和はみかん栽培に適した歴史ある産地

西宇和みかんについて_西宇和の海

元々、JAにしうわ管内では100年以上のみかん作りの歴史があります。

みかんで天皇賞を受賞している共選が2つも有るブランド産地ですよ。ずっと昔から、良質のみかんつくりの歴史の有る産地と云えます。

果実の栽培に欠かせないものとして、適地適作(てきちてきさく)」という言葉があります。その栽培品目に全ての環境と条件がピッタリ合致していると云う意味です。

その観点から見ると、JAにしうわは産地背景(地形、標高、位置、気候等)としては、正に【みかん作りの為に有る産地】と云えるでしょう。

動画で見る!JAにしうわの産地風景

私が西宇和みかんの産地を訪問した時に撮影した動画もご覧くださいませ!

雄大な海と、潮風に揺れるみかんの樹々。まさに絶景ですね。春にはみかんの白い花が畑を埋め尽くし、秋の収穫前にななると花が黄色く色付き、だんだんと日ごとにみかんの色が濃く色づいてゆきます。

私自身は、みかんの収穫が始まる少し前の秋頃によく産地を訪問しています。

お世話になっている産地の皆さんからお誘いは受けるのですが、未だ春の季節には出向いたことが無く…。是非いつか、春に一度は行ってみたいと思っていますよ。

西宇和みかんの美味さの秘訣「3つの太陽」

西宇和みかん_産地訪問

JAにしうわのみかんを語る上で絶対に欠かせないのが「3つの太陽」というキーワードです。

①つは空からの直接の太陽の光

②つは海(宇和海)からの反射光

③つはみかん園の石段の反射光

この3つの要素が「3つの太陽」と云われる由縁です。

JAにしうわのミカン園は大体が標高約2~300m位に位置しており、殆どのみかん園が海に面している傾斜地にみかんが植えられています。その為、太陽光をたっぷり浴び、そのうえ海からの潮風がミネラルを運んでくれるのが良いと云われています。

みかんを美味しく育てるには、出来るだけ水はけが良い方が適しているとされ「傾斜地が良い」と云われています。又、全部の産地では有りませんが潅水設備が揃っていて、欲しい時に欲しいだけ水を園地に供給することが出来るのです。

この土地には美味しいみかんが育つ条件が揃っているということがお分かりいただけるでしょうか。まさに適地適作ですね!

JAにしうわのみかんのおすすめの品種とは

特選こだわりみかん

西宇和みかん_みかん実り

国内でも有数のみかん産地であるJAにしうわには、現在10ヶ所のみかんの出荷場が有ります。元々はそれぞれが独立したJA(農協)だったのですが、現在では広域合併して「JAにしうわ」に至っています。

又、各出荷場毎(共選とも言います)にレギュラーみかん以外にも特別選果の「特選こだわりみかん」も販売しています。8共選のこだわりみかんをご紹介します。(順不同です)

  • 日の丸共選…「千両箱」「あばれん坊」等
  • 真穴共選…「雛の里」「風の舞」等
  • 川上共選…「味ピカ」「」等
  • 三瓶共選…「」等
  • 蜜る共選…「みつる」等
  • 八協共選…「媛美月」等
  • 八幡浜共選…「濱の姫」等
  • 伊方共選…「媛の匠」等

等々が、JAにしうわの各共選の「こだわり特選みかん」です。各共選所で、糖度、着色、形状、傷などをセンサーでチェックして、最高ランクを付けたみかんとして出荷します。

※ちなみに、10ヶ所ある出荷場のうち2ヶ所(三崎共選と磯共選)は、みかんと云うよりは清見タンゴールやサンフルーツ、新甘夏など他の柑橘類が中心となっているようです。

小玉の品種がおすすめ!

西宇和みかん_みかんの樹と杉さん

JAにしうわの美味しいみかんの特長は、何といっても「小玉みかん」が美味しいと評判です。どの共選でもS玉がおすすめですよ!

11月初旬から出荷されるみかんの品種は宮川早生種という品種で、外皮が薄く、中の実を包んでいる薄皮(じょうのう)がひときわ薄く、そのまま食べても皮残りせず、非常に食べやすいので人気です。

さらに、小玉のみかんは甘味と酸味のバランスが良いのも特長ですね!

又、小玉なので何玉でもペロッと食べてしまいます。小玉サイズのSの下のサイズの「2S」でも「3S」でも美味しいです。「3S」まで小さいと、もう一口で食べちゃいますね。

昔、私が良く云う百貨店時代にも、2Sサイズを販売した時には一口完熟みかんという商品名で販売して、とてもよく売れたものです。店頭で試食したお客様がみんな大喜びしていたのが記憶に残っていますよ。

美味しいみかんの見分け方については、以前のブログでもご紹介しています。そちらも参考にして頂けたら嬉しいです。

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超こだわりみかん

とっておきの袋かけ高級みかん「小太郎みかん」について語ります

JAにしうわの中でも超こだわりの、超おすすめの品種小太郎みかんがあります。

年明けに出荷される品種で、なんと云っても特長は一つ一つを丁寧に袋掛けして育てるこだわりの栽培方法にあります。

このみかんは宮川早生種の特に小玉サイズを厳選します。12月に入ってから袋を掛け、年を越し、1月以降に収穫して一つ一つ手選別でチェックして、新しい袋に入れて出荷します。味は高糖度、低酸、中身の薄皮もひときわ薄く、簡単に召し上がれる本当に美味しいみかんです。

現在では超人気商品になってしまい、我々でも中々手に入らない超レアなみかんになってしまいました。詳しくはこちらのブログ記事も読んでみてくださいネ。

とっておきの袋かけ高級みかん「小太郎みかん」について語ります
「小太郎みかん」について詳しく特長、産地、誕生秘話をお話しいたします。みかん好きの方に知っていただきたい、とっておきの袋かけ高級みかんです。ひとつひとつ丁寧に「小太郎」印の袋でお包みして箱詰めする高級品です。ご贈答用にぴったりのこだわりみかんですよ。

その他、幾つかの共選も同じような越冬有袋みかんを発表しています。真穴の場合は、屋根掛け越冬有袋こだわりみかんを「雛みかん」として発表じています。それ以外でも幾つか有る様です。

JAにしうわでは各共選で越冬屋根掛けのこだわりみかんを商品化しております。もし出会う機会が有りましたら、少しお高いですが、ぜひ奮発して召し上がって見て下さい。

とっておきの美味しさを実感して頂けますよ。

青果専門店とっておきやのフルーツギフト券で選べる西宇和みかんとは

フルーツギフト券_12月_特選西宇和みかん

さて、ここまで読んでいただけると「西宇和みかんを食べてみたい!」「大切なあの方に西宇和みかんを贈りたい!」と思われるお客様が多数いらっしゃるかと思います。

当店がご用意しておりますフルーツギフト券(5,000円コース、10,800円コースに限り)のラインナップとしてご用意しております!12月のみかんです。

フルーツカレンダー_2018

【販売ページURL】

5,000円コース:https://totteokiya.com/?pid=143335416

10,800円コース:https://totteokiya.com/?pid=143337753

フルーツギフト券はご自宅お届けも、別住所へお届けも可能です。

ご不明点等なギフト券スタッフにお尋ねください。

とっておきやトップページへ

あとがき

西宇和みかん_産地の方

愛媛県は元々はみかんの生産量日本一の産地でしたが、ここ数年は生産者が激減したことによって和歌山県に続いて全国第2位になりました。しかしながら、この西宇和をはじめとした愛媛県がみかんの有名ブランド産地であることは変わりありません。

今年は特に例年より味の良いみかんが多い様な気がします。

今年のみかんは一言でいうと「とても旨い」の一言に尽きます!!

とくに愛媛県のJAにしうわ産の小粒系のみかんはとても美味しいと思います。

皆さんは今シーズン、みかんをどの程度召し上がりましたか。例年だいたい3月いっぱい位までは市場に出回りますので、みかんのシーズンとしてはまだまだ続きます。たっぷり召し上がってくださいね!

今日も青果とっておきやのブログを読んでくださってありがとうございます。このブログを読んでくださった皆さんが、よりいっそう四季折々の果物に興味を持って頂けたらなにより幸いです。

今後とも青果専門店とっておきやをどうぞよろしくお願い致します。

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杉本

杉本

2003年入社。新潟県出身の66歳(2018年現在)です。学生時代から百貨店で青果販売に従事し、青果の道一筋に45年以上。市場で大野会長と知り合い、人柄に惚れてオージーフーズへ入社を決めました。好きなフルーツは柿とぶどうです。青果のことなら何でも聞いてください。趣味は産地訪問とスポーツ観戦です!

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