夕張メロンの特長、歴史、ブランドを青果担当が詳しく解説します

こんにちは!青果担当の田中です。

今回はメロンについて。数あるメロンの中でも皆さまご存知、赤肉メロンの代表品種「夕張メロン」の特長について詳しく解説いたしますヾ(。>v<。)ノ゙

夕張メロンの特長、歴史、ブランドを青果担当が詳しく解説します

赤肉メロンと言えば「夕張メロン」と言われるほど有名ですよね。

「夕張メロン」は北海道の代表的なフルーツでブランドメロンとして知られています。北海道のお土産でも生果のみならず、「夕張メロン」の加工品が多く出回っているので、言わば北海道の顔と言っても良いかもしれません。

夕張メロンにはブランドになるまでの歴史、夕張メロンと認められるための基準があります。夕張メロンを召し上がる前にこの記事をぜひご一読いただき、その歴史も一緒に味わっていただけたら幸いです!

夕張メロンの特長とは。品種名は「夕張キング

夕張メロン_イメージ画像

皆さんご存知の「夕張メロン」という名前は品種名ではなく、夕張市農協協同組合の登録商標なんです。

「夕張メロン」は、「スパイシーカンタロープ」と「アールスフェボリット」の掛け合わせで出来た赤肉のネットメロンで、品種名を「夕張キングと言います。

立派な果実を切ってみると・・・果肉は赤みを帯びた鮮やかなオレンジ色で、やわらかくジューシーで、口に入れるととろけるような食感が楽しめます。

甘さもたっぷり、香りも芳醇、まさに高級メロン!と言った感じです。

ちなみに、メロンの品種についてもっと詳しく知りたい方には青果担当の青木が書いた記事がおすすめです。あわせてこちらもどうぞ♩

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夕張メロンの歴史

夕張メロン_産地で箱詰め

今では、北海道を代表するメロンにまで成長しましたが、ここまで有名になるまでは生産者の皆様や農協の方々の並々ならぬ苦労と努力があったそうです。

「夕張メロン」が出来るまでには、何度も何度も試行錯誤を繰り返したそうです。また、完成した後もすぐに浸透した訳ではありません。

当時は青肉メロンが主流だったので、「夕張メロン」が出来た当時は、赤肉メロンはなかなか受け入れらえませんでしたが、様々な販売促進をすることでやっと世の中に受け入れられるようになりました。

しかし・・・その後も輸送の壁などにもぶつかりましたが、一つ一つクリアにしていき、「夕張メロン」を今の地位まで作り上げたのです。

様々な問題にぶつかった時にも生産者や農協の方々が諦めず、品質を落とさずこだわり続けた事が、今日の「夕張メロン」のブランド・評価に繋がっているのではないでしょうか。

夕張メロンのブランド基準

夕張メロン_産地風景

ここまで着実に作り上げてきた「夕張メロン」なので、そのブランドを守る為、厳しい品質基準が設けられています。

共選もしくは個撰の規格に合うものが「夕張メロン」として出荷されます。

「個選」は「共選」ほど基準は厳しくありませんが、最低基準をクリアしないと「夕張メロン」を名乗る事が出来ません。

ちなみに…

共選はJA・農協さんが選果して出荷することを言います。

個選は個人の農家さんが自分で選果して出荷することです。

青果物のものによって基準が違うので、ものや地域によっては違いがあります。

夕張メロン共撰の選果方法

では、その厳しい共撰についてご説明します。

選果の方法ですが、聞いてびっくり!しました。

通常選果と聞くと光センサー等の機械を想像しますが、そうではなく人がやっているんです!さらに、生産者の代表が検査員をやると言うこだわりようなです。

生産者が自ら検査をするというのは、確かな目を持っているからなんです。

自ら「夕張メロン」を生産しているので、「夕張メロン」の事を良く知っているのでチェックも厳しくなります。

等級は、「特秀・秀・優・良」の4段階、規格は、糖度や重量、形状やネットの張り、色回り(早もぎしていないか)を見て選別され、メロンに夕張メロンシールと、外装箱に等級がつけられ、めでたく「夕張メロン」として出荷 という流れになります。

正品になれなかった夕張メロンは?

ちなみに、冒頭でお土産物などで見かける夕張メロンの加工品について触れましたが、ここで規格外が活躍します。

規格外となった「夕張メロン」は正品としては出荷はされませんが、捨てられる事なく加工原料としてきちんと活用されています。

加工品についても「夕張メロン」を名乗るからには、きちんと農協から仕入れた「夕張メロン」の原料が使われています

ここでも農協がきちんと管理しているところがさすがです!

ブランド価値を高め、それを守るという姿勢はとても素晴らしいと感じました。

夕張メロンは種から管理されている!

ブランドを守る努力として、更にびっくりしたのは、種の管理は農協が厳重にしていて、金庫に保管されていること。

「夕張メロン」は、夕張市でしか作る事ができません。

種の管理から、出荷管理まで一元管理されているのもすごいですね。ここまでするからこそ、ブランド価値が守られているんですね。

夕張メロンの食べ頃は?

食べ頃は、夕張メロンは熟度が上がるのが早いタイプです。熟度が上がる=熟れて柔らかくなりやすいという事です。

なので、大体届いたら食べごろを見極めることなく、すぐに食べられるかと思いますが、念の為、食べごろの見極め方を紹介しますので参考にして下さい。

書くまでもなく、とっても簡単なのですが・・・外皮の色が淡い黄色になって、ツル(軸)が枯れてきたら食べごろ それだけです。

あまり置き過ぎると、発酵臭が出てしまい、肉質もやわらかくなってしまうので、要注意ですよ!

毎年楽しみ♩な夕張メロンの初競り

皆さまは「初競り」ってご存知ですか?

その年に初めて行われる市場での競り売りです。マグロやマンゴーなど、初競りの様子がニュースになりますよね。

実は「夕張メロン」も毎年高値がついているんですよ。

2018年は、1箱 2玉入りが320万!!過去最高を記録したそうです。

ちなみに2017年は 2玉150万円、2016年は 2玉300万円でした (゚◇゚///)

今年の初競りの価格も気になりますね!

「夕張メロン」の初競りは、毎年5月20日前後に行われているそうなので、皆さまも是非チェックして見て下さい!

「夕張メロン」について、調べていくと色々なこだわりがあって興味が沸きました。

是非次は産地に行ってみたいですね♪

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田中

田中

2000年入社。フードコーディネートの学校に通い、コーディネートの仕事が出来る会社を探してオージーフーズへ入社。フルーツ専門家ではないのですが、入社以来数多くのフルーツの担当についた甲斐あって、青果に携わっています。好きなフルーツはみかんです。趣味はお裁縫です♩

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